デモにて

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日本での原発再稼働反対市民運動の高まりを、毎日ドキドキしながら
ネットのニュースやソーシャルメディアでチェックしている今日この頃。
実はここイスラエルでも、「アラブの春」さながらのソーシャルムーブメントが昨年から起こり始めています。

そんな中「今晩デモあるけど行く?」と同僚に軽く誘われ、人生初のデモに参加してきました。

2010年12月、チュニジアで起きた反政府運動は
またたくまに他のアラブ諸国に広がって「アラブの春」となり、
その後それは全世界に市民運動をもたらす一大ソーシャルムーブメントとなりました。

コスタリカの大学院の授業でもこのトピックは取り上げられることが多く、
いくつかのアラブ諸国が成し遂げた偉業に私も胸を熱くして講義を聞いていた覚えがあります。

ここイスラエルでも経済格差と貧困、6.5% (April1 2012, GLOBES Israel business Arena)にのぼる失業率
の高さがが大きな問題であり(特に若年層)、
このデモのスローガンは"Social Justice"、景気の回復と格差の是正が主な要求となっています。

昨年の9月には40万人を導入する大規模デモがテルアビブで起こり、
その後しばらく沈黙があったものの今年の6月24日には再び大きなデモがあり、
その際には80人余りの参加者が警察に逮捕されるという異例の事態となりました。
曰く、イスラエルのユダヤ人も日本人と同じくpatient & quiet(我慢強く文句を言わない)な人たちだそうで、
これほど大きな市民運動が起こったのは建国以来初めてとのこと。

さて、そんな折、ハイファで世界各国から昨年のオキュパイムーブメントに参加した
アクティビストによるパネルディスカッションというタイムリーなイベントが催されて聴講して来ました。

話を聞いていて興味深かったのはみんながみんなNon-violent movement(非暴力運動)の重要性を説いていたこと。
日本では非暴力運動というと、ガンジーとか、他に方法がない追い詰められた無力な人たちが
とる最終手段的なイメージがあると思うのですが、
コスタリカの大学院でもひとつのコースとして成立するほど、市民運動の手法として一般的なものなのです。
しかも彼らがNon-violentの手法をとるのはそれがviolentよりも有効だから。
非常に効果的で実用的な戦術の一つとして使われているのです。
アラブの春の中でも突出した成功例であるエジプトはこのNon-violentの手法をとった好例なのであります。

そしてアメリカ代表が言っていたのが"What is the next? What is the demand?".
要するにデモの後、一体次に何をするのかが重要だということ。
これは多分今後日本のソーシャルムーブメントでも課題になってくるのだと思いますが、
例えば原発再稼働に反対して、日本政府がその条件を飲んだ場合、
その次の要求は何になるのか。代替エネルギーの開発?仕事を失う原発近隣住民の生活保障?
もし政府が要求を飲まなかった場合はどう戦術を修正するのか?などなど気になることは山積みです。

これに関連してユダヤ人の同僚がイスラエルのソーシャルムーブメントについて語っていたのは、
確かにムーブメント自身は大きくなりつつあるけれど、
その目的、要求事態が非常に曖昧であると。
参加者の中にはお祭り気分でデモを楽しんでいる人もたくさんいて、
このムーブメントがシリアスなものになるのはまだ時間がかかるのでは、とのことでした。

成功を収めた市民運動というのは、かなり前もって参加者にトレーニングを施したり、
政府の妨害なども想定の上で戦略的にデモを行っているので、
日本の反原発運動がこれからどのようなイニシアチブをとっていけるのかということは
注目して行きたいところです。

さて、イスラエルのソーシャルムーブメントについてもう一つ疑問が。
というのもこのソーシャルムーブメント、基本的にはユダヤ人のみで行われており、
アラブ人、そのほかの移民は含まれず、また、パレスチナ問題については全く触れられていないという点なのです。
人口の約25%を占めるユダヤ人以外の人々を無視して、イスラエルの経済復興はありえるのか
疑問なところではあり、来てまだたった2週間を承知の上で言えば、
この国はパラレルワールドのように、
アラブとユダヤという二つの平行した世界が同時に存在するのだという現実を
垣間見たような気がしました。

アラブの春がパレスチナの人々にに影響を与えると思う?と、
同僚に質問したところ、アラブ人の中でもシリアのアサド大統領を支持している人もいるしアラブも決して一枚岩ではなく、
また彼らは情報からも阻害されているし、何より生活が苦しいから革命どころではないのでは返答でした。
まあ、これは彼女の意見なのですが。

2012年、イスラエルと日本は変わるのか変わらないのか、個人的には目が離せません。

写真はハイファのデモの様子。
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# by imattigo1453 | 2012-07-09 05:14 | Middle East

Started Internship in Haifa, Israel

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先週から大学院プログラム最終課題のインターンシップのため、イスラエルはハイファという街に来ています。
こちらのSindyanna of GalileeというNGOで9月いっぱいまで働かせてもらう予定でおります。

来る前はこの1年2か月ずっと一緒だった大学院プログラムのメンバーと離れ離れになることや、
治安の面など色々と不安があったのですが、えいやっと来てみたところ
すでに恋に落ちたかのようにこの国にすっかり魅せられています。

当初はイスラエル=先進国=冷たい、という勝手な先入観を持っていたのですが、
深夜に空港に到着してそれから電車でハイファまで移動しなければならない私に
駅員さんは頼む前から丁寧に降車駅の場所を路線図にマッピングしたものを渡してくれ、
公衆電話の場所を尋ねると誰もが自前の携帯を貸してくれ、
極めつけは、タクシーを待っている間ハイファ駅の駅員さんがイスを持ってきてるという大盤振る舞い振り!
夜中になんとかタクシーで家に辿り着くと、ハウスメイトも家の前で待っていてくれました。
かようにイスラエルの人々は親しみやすくフレンドリーな印象。
街中を歩いていても、「Welcome to Israel!」とちょいちょい声をかけられます。

私の住むハイファはイスラエル第三の都市。世界平和と完全男女平等を教義とする
バハーイー教の聖地がある場所で、町の中心には色とりどりの花が美しい巨大庭園があります。
地中海沿岸に位置しているため町の至る所から海が臨め、また海からは急激な斜面になっているので、
高台から眺める景色は昼も夜も絵葉書的な美しさです。
気候は暑いけど乾燥していて風がさやわか。
白壁の歴史風情ある街並みにカラフルな南国の花が映え、散歩に飽きることはありません。

イメージとしては魔女の宅急便のキキが住んでいたような街並みでしょうか(私見)。
最近町を歩いている時は、いつも魔女宅のBGMが頭の中で鳴っています。

まだ滞在一週間ほどですが、すでに色々な発見がある濃ゆい日々です。
そんな日常の断片を少しずつ残して行ければと思います。

写真は家の近くの階段。ハイファは坂と階段が多いので足腰が鍛えられたような。。。
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# by imattigo1453 | 2012-07-03 04:55 | Middle East

福島原発ドキュメンタリー 

私たちは本当に安全なのか?真実を言っているのは誰なのか?
福島原発事故に対する政府、東電、メディアの対応に関する5分のドキュメンタリーを作りました。
コスタリカにある国連平和大学にいる間に、福島在住の方々にスカイプを使ってインタビューしたものをまとめたものです。

Who Tell the Truth?
http://www.youtube.com/watch?v=ieaZkykxIII

作中、政府、東電、メディアに対する不信感、健康被害を訴える一方で、人々は原発という産業なしで暮らしていけるのかという不安についても述べています。挿入されている景色画像は福島県飯館村のものです。埋もれがちな現地の人々の声を聞いて下さい。

Are we really safe? Who tell the truth? - This documentary filmed through Skype contains interviews with residents in Fukushima, Japan about Fukushima Daiichi nuclear disaster in 2011.

Who Tell the Truth?
http://www.youtube.com/watch?v=ieaZkykxIII

While they tell us suspicion about Japanese government, Tokyo Electric Power Company (TEPCO) and Japanese main stream media, they mention anxiety whether they can manage their life without nuclear power industry because the areas around Fukushima Daiichi used to be highly dependent on nuclear power industry economically.

The documentary includes the image of Iidate village where one of the highest amount of radioactivity was recorded in Fukushima.

Please listen to the poignant voice from Fukushima people.
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# by imattigo1453 | 2012-06-29 19:02 | Japan

One Minute JAM Session

スピーキング&リスニングのクラスでは、ほぼ毎回1~2分のショートスピーチをやらされている、もといやっているのですが、これが中々スリリング。
最初のうちこそ事前にトピックを教えてもらい、1~2日の準備期間を与えてくれていたけれど、最近では先生が即興でお題を出して、その場でスピーチをするのが常。今日は先生に10個のトピックを突然口頭で言われ、「じゃ、私が一人一人にランダムにトピックを選ぶから、その場でスピーチするように」という恐ろしいものでした。

因みにトピックは、1.人口問題 2.水資源 3.ソーシャルネットワーク 4.貧困 5.人種差別 6.ホームレス 7.公害 8.自殺 9.健康 10.幼児虐待という、全てグローバルイッシューに関わるもの。
先生曰く、「要はいかにクリアに自分の意見を述べるか。そのためには例えば日本の人口問題という風に、トピックを特定することが大切」とのこと。
しかし限られた時間のなかで、論理的で、内容が面白くて、なおかつ魅力のあるスピーチをするのは本当に難しい。

私は以前にプレゼンのトピックでとりあげたことのある5番の人種差別に運よく当たり、
日本の外国人労働者の現状について何とか述べることが出来た。
本日のスピーチのお題を述べられた時はフリーズしていたクラスメイトもみなそつなく即興スピーチをこなしていて、さすがの一言。

それにしても、スピーチのたびに指摘される私の欠点は声の小ささ。
最近は自分用のマイクを買おうかと真剣に悩む日々です。
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# by imattigo1453 | 2011-07-05 00:28 | Philippines

Who can survive?

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フィリピンはとうとう雨期に突入、毎日傘が手放せない。
普段は小一時間もあれば降り止むのだが、先週末は台風が接近しまさかの授業中止となった。

早いものでフィリピンに来て早3カ月。
英語クラスも最後のModule3に突入しました。

今までの英語の授業はWriting & Reading, Listening & Speakingの二つに分かれ、
それぞれ論文を分析的に読む方法やエッセイの書き方、ディスカッションの仕方など、
日本の学校ではおよそ習わない、かなり実践的なことを学んで来ました。

このModule3では今までつけた力をさらにのばすため、15枚の論文執筆、
即興のスピーチやグループディスカッションなど更に実践練習を深めています。

最後のモジュールでListening & Speaking担当するMs. AprilはAteneo Language CenterのDirector。
威厳のある佇まい、英語教育に誇りと敬意を持ったその授業、そしてメールの返信に絵文字を使うような意外にお茶目な性格で、個人的にはかなり好き。

授業で行われるグループディスカッションのテーマもいつも面白い。
この間は、核戦争勃発のため、全人類が消滅したというセッティング。
私たちはUNの職員で、人命を救出するため10人乗りの飛行機を1機所有している。
私達は4名なので、飛行機は後6人救助できるのだが、今回の戦争で生き残ったのは10名。
その10名の中から一体誰を救出するのか、与えられたごくわずかの時間の中で決断をしなければならない。

しかも、10名のメンバーのキャラも一筋縄ではいかない。
30代のゲイの医者、年齢不詳のアフリカのある部族長、部族長の妊娠した妻、アル中の農学の専門家、銃を持った警察官(男性)、宗教家(男性)、大洋州の島出身のヤリを持った青年、30代の女性歌手、年齢不詳の男性法律家などなどみんなひと癖ある人ばかり。

これから新しい文明を築いていく上でどの人物を選択するのが正しいのか、二つのグループに分かれてディスカッションすることになり、その後結果を比較することに。

最初、私は究極の状況で人を選ぶというセッティングに抵抗があり全く頭が機能していなかったのだが、他のグループメンバー達がサクサクと論理的に選択していってくれた。
私たちの選択基準は子孫繁栄。ということで女性が優先的に選ばれた(ディスカッションメンバーの5名中男性が1名とうパワーバランスも関係しているかも…)。
結局は子孫繁栄に協力出来ること、有用な知識や技術を持っているかどうか、ということがカギとなった。
私たちが選択したのは、以下の五名。他のグループも同じような結果となる。

30代のゲイの医者、部族長の妊娠した妻、アル中の農学の専門家、大洋州の島出身のヤリを持った青年、30代の女性歌手、40代の大学教授。

ゲイの医者は子孫繁栄に貢献出来ないんじゃない?いや、彼もTechnically manだ!とか、 部族長の妻は助けるけど、部族長を助けないなら、子供は父親なしになるの?とか意外な議論が飛び出し中々面白かった。

限られた時間の中で、論理的な結論を出すのは難しい。感覚的に答えを決めても、Why?と訊ねられると相手を納得させることが出来ず、結局議論にならなくなってしまう。コスタリカまで後一月半、ギリギリまで頑張ってディスカッションのスキルをのばしたいものです。

それにしても、このテーマでディスカッションをしていて思ったけど、人間って最終的に裸の状態で知識とか技術とか、困難な状況でも生き抜ける健康な体躯を持っていることが重要なんだなとつくづく実感。いざというときに私は役立つ!と宣言出来て、サバイブ出来るような人間にならないと、飛行機には乗れないかもですね。
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# by imattigo1453 | 2011-07-03 10:24 | Philippines


フィリピン、コスタリカで平和学を学ぶ留学生活。


by imattigo1453

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